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			 やはりこの男の地元での強さは伊達ではない。男子滑降第2戦ビーバークリークは、地元、およびアルペンスキー界のスーパースター、ボディー・ミラー(USA)が、強さを見せ付けた。 
 
 前日のスーパーコンビでは、最初の滑降で圧倒的なタイム差でトップに立っておきながら、あっけなくコースアウトしてしまったミラーだったが、滑降の速さは光っていた。 
 
 その滑降の滑りを今日も披露。しっかりとラップタイムを刻み、今季初勝利を飾った。なお、この勝利で、ヘッドスキーに嬉しい勝利をプレゼントしたことになる。 
 
 2位にはディディエ・キュシュ(SUI)が入った。このところ元気のなかったキュシュだったが、久しぶりの表彰台となった。  
 
◆◇◆ MICKYの現地レポート ◆◇◆ 
 
 スペシャルの滑降は、スーパーコンビの滑降で圧倒的に速かったミラーが優勝した。「このコースは(自分に)合ってる」と言うとおり、毎年、ここビーバークリークでの成績は、素晴らしいものがある。コースのほとんどが急斜面で、高度なターンを要求するこのコースは、彼のアンバランスな滑りにはちょうどいいのだろう。 
 
 スタート直後はパラパラと舞っていた雪は、第1シード(ゼッケン15番まで)の中盤では大粒に変わり、スタート順により若干、有利・不利があった。しかし、ゼッケン20番台半ばからは雪も少なくなり視界もクリアになっていた。そうした不利なコンディションで2位になったキュシュ(16番スタート)は大健闘と言えるだろう。 
 
 ヘッド・スキーの2人が1・2フィニッシュの一方で、いつもは圧倒的に強いオーストリア&アトミックは、振るわない。この極寒の気象状況とワックス(滑走面)があっていないということも考えられる。 
 なお、キューシュは「スキーを変えて新たなモチベーションが生まれた」と言っており、マテリアルチェンジが成功だったことをアピールしていた。 
 3位のスティーブン・ナイマン(USA)も健闘した1人だ。本人も「ボディは有名だけど、『ナイマン? それ誰』って感じだろう」と、この成績が与えたインパクトについて、得意満面だった。  
 
写真:ボディ・ミラー (撮影/二塚幹夫) 
			 
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