ビーバークリークで行われた、男子スーパーコンビ第1戦は、昨シーズン総合ポイント2位だった、アクセル・ルンド・スヴィンダル(NOR)が優勝した。スヴィンダルのコンビでの勝利は、これが始めて。
レースは大荒れだった。滑降1本とスラローム1本で争われるこの種目、最初の滑降でトップに立ったのはボディ・ミラー(USA)だった。しかし、いつものように、スラロームで途中棄権。この種目、現在最強となっている、昨年のチャンピオン、ベンジャミン・ライヒ(AUT)もスラロームで途中棄権と、優勝候補は次々と脱落。
そんな中、スヴィンダルは冷静に滑降もスラロームも滑りぬき、見事に表彰台の中央を奪った。
なお、日本からは佐々木明(チームTCS)が出場したが、最初の滑降で途中棄権した。
◆◇◆ MICKYの現地レポート ◆◇◆
天候に恵まれたビーバークリークの朝は、まさに「極寒」という言葉がピッタリだった。そのおかげで、バーンは硬く締まっており、選手からは好評だった。
日本の佐々木明は果敢にコースに挑戦したが、ゴール間近で惜しくもコースアウト。やはりフルコースDHはきついのか、後半はややあ精細を欠いた。レースを観戦していた、元オリンピック選手の川端絵美氏は、「後半はヨレヨレ」と佐々木の滑りを評した。また、「高速で細かいギャップをどう乗り越えるかがダウンヒラーと技術系の選手との大きな違い」と、滑降の選手と技術系の選手の違いを説明した。
レースは滑降で断トツで速かったボディ・ミラーがコースアウトして、一気に混戦になってしまった。ベンジャミン・ライヒもコースアウトと、優勝候補の選手が次々と散っていったが、表彰台の中央に立ったのは、やはりオールラウンダーのスピンダルだった。
スラローマーにもダウンヒラーにも、若い選手にも、誰にでもチャンスがあるスーパーコンビ。上位の7〜8割が1980年代生まれの若い選手となった。
写真:佐々木明 (撮影/二塚幹夫)
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