3月18日、スイス・レッツェンハイデで女子大回転第7戦(最終戦)が行なわれ、前日に総合トップに躍り出たニコレ・ホスプが、その勢いをそのまま持ち込んで優勝。種目別総合優勝と、ワールドカップ総合優勝の2つを1日で一挙に決めた。
前日のレースの結果によって、それまでトップの座にいた、スーパースラローマーのマルリス・シルトが、痛恨の失敗でノーポイントに終わると、世界選手権以降、調子を上げていたホスプが一挙に逆転。ホスプはシーズン中、シルトやレナーテ・ゲッチェルの鮮烈な活躍に隠れていて、それほど目立った成績を上げていなかったが、着実にポイントは重ねていた。
そしてシルトの自滅にも助けられ、一挙にクリスタルトロフィ獲得に成功した。
ニコレ・ホスプは、2003/2004シーズンの開幕戦、3人同タイム優勝という珍レースで、その3人の一人としてワールドカップにメジャーデビューし、以来、常にワールドカップの中心選手として活躍してきた。
当初はスラロームと大回転を中心に戦っていたが、もともと高速系種目にも才能があり、近年は滑降でも勝てる力を身に付けていた。そして世界選手権以降、一気に調子を上げて、あっという間にクリスタルトロフィーを獲得してしまった。
なお、種目別総合の結果は、1位ホスプ、2位ターニャ・プティアイネン(FIN)、3位ミヒャエラ・キルヒガッサー(AUT)だった。
総合は、1位ホスプ、2位シルト、3位ジュリア・マンクーソ(USA)という順番だった。
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