トリノオリンピックの男子コンビネーションが、14日に行われ、アメリカの新鋭、“弾丸スラローマー”テッド・リゲティが大逆転で大金星を挙げた。
1日で滑降とスラローム2本(ナイターにて開催)を行うという、過密スケジュールで行われた男子滑降、最初に行われた滑降では、優勝候補のボディ・ミラーがラップタイムで折り返し、優位に試合を進める展開となった。しかし、やはりミラーはミラーらしかった。1本目、旗門不通過であっけなく脱落してしまった。
しかも、スラローム1本目で脱落したのはミラーだけではなかった。アクセル・ルンド・スヴィンダル(NOR)、ラッセ・チュース(NOR)、シルヴァン・ツルブリッケン(SUI)、ミカエル・ヴァルヒホッハー(AUT)などのメダル候補も脱落。優勝争いは、好調のベンジャミン・ライヒのみという状況だった。
しかし、そのライヒも2本目に途中棄権。こうした大荒れの展開を制したのは、滑降では32位とメダルには遠い位置にいるかと思われた、リゲティだった。
2位には滑降を14位とまとめた、オールラウンダーを目指すスラローマー、イヴィツァ・コスタリッチ。3位は滑降は9位で、圧倒的優位な位置にいたライナー・シェンフェルダー(AUT)だった。
男子複合の結果は大荒れだった。地元の期待を一身に受けたジョルジョ・ロッカ(ITA)は、この展開であればメダル確実かと思われたが、スラロームのタイムが伸びずに5位に留まった。一方で、今季不調のコスタリッチは、滑降もスラロームもタイムをまとめて2位。それ以上に、新星テッド・リゲティのスラロームの速さと勢いが目立ったレースだった。
|